耐震診断と診断方法の種類と内容

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耐震診断(たいしん しんだん)とは、既存の建築物の構造的強度を調べ、想定される地震に対する安全性(耐震性)、受ける被害の程度を判断する行為。地震による破砕・倒壊を未然に防ぐため、その恐れの有無を把握する目的で行われる。「Wikipedia抜粋」

耐震診断の方法には、以下の3種類がある。

1.一次診断

2.二次診断

3.三次診断

・1次診断

各階の柱と壁の断面積とその階が支えている建物重量から計算する最も簡便な方法です。

比較的壁の多い建物には適していますが、壁の少ない建物では耐力が過小評価されます。

設計図面が残っていれば建物の詳細な調査を行わなくても短時間で計算できる方法です。

・2次診断

新築時や改修時などの最新の設計図面が残っていることが前提の診断方法です。

設計図が無い場合は、既存建物の実測・調査を行い、設計図を復元します。

各階の柱と壁のコンクリートと鉄筋の寸法から終局耐力を計算して、その階が支えている建物重量と比較する計算方法です。

既存建物から採取したコンクリートコアを用いて、コンクリートの圧縮強度・中性化等の試験、建物の劣化状態(ひび割れ・漏水・鉄筋錆・コンクリート爆裂)建物の計測などの調査が必要です。

建物計測

天井材を撤去して、天井内に隠れている梁の計測

2次診断は、1次診断より結果の信頼性が高く、公共建築物(学校・庁舎等)で最も多用されている方法です。

この方法で補強を行った建物は、近年の新潟県中部地震などでも被害がほとんどありません。

・3次診断

設計図面が残っていることが前提の診断方法です。

2次診断の柱と壁に加えて梁も考慮して計算する、現行建築基準法の保有水平耐力計算とほぼ同程度のレベルで

建物の終局耐力を計算する方法ですが、保有水平耐力計算という計算方法の、計算上の仮定に最も左右されやすい方法です。

計算結果通りに建物が終局耐力に達するか否かについて、十分注意して判断する必要があります。  

【参考文献】 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説(2001年改訂版)発行:日本建築防災協会 平成13年

各種耐震診断結果が「NG」だった場合。

その後の「耐震補強設計」、そして「耐震補強工事」と進んでいきます。

建物の構造をどのような強さにするかは、建築基準法・建築基準法施行令などの法律によって定められています。

明日は、耐震診断を行う時に調査する「現場調査の種類」についてUP致します。

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