避難器具 避難スロープの設置

避難器具は、火災等が起こった際に逃げ遅れた場合や避難経路が使用できない場合に利用するものです。
避難器具は以下の8種類に分類されています。
①救助袋
②緩降機
③避難ハッチ(避難はしご)
④すべり台
⑤滑り棒
⑥避難ロープ
⑦避難用タラップ
⑨避難橋

緊急時の状況で使用される避難器具は、施工の際に厳しい設置基準をクリアすることは勿論、定期的なメンテナンスによって常に安全に使用できるように保っておく必要があります。
避難器具の中の1つである「すべり台」。

避難器具すべり台
避難器具すべり台
直線状のもの、らせん状のもの、曲線状のものがあります。
建築物に固定されて安全性が高いため、2階から10階までの各階の上下間の利用が可能です。
ただし、最上階から地上まで一気に滑り降りるものではなく、避難者同士の衝突事故を防ぐために、途中階から避難する人にも配慮して避難誘導に応じ、順番に降りていきます。

大切な・重要な避難用のすべり台の設置については、消防法の基準があります。
それがこれです。
第四 すべり台の構造、材質及び強度
一 すべり台の構造は、次に定めるところによる。
(一) すべり台は、安全、確実かつ容易に使用される構造のものであること。
(二) すべり台は、底板、側板、手すりその他のものにより構成されるものであること。
(三) 底板は、一定の勾配を有する滑り面及び滑り面の下端に連続して設けた減速面で構成されるものであること。
(四) 底板及び側板の表面は平滑であり、かつ、段差、すきま等がないものであること。ただし、滑り面をローラ等で構成したものにあつては、滑降に支障のないすきま等を設けることができる。
(五) 底板の有効幅は、四十センチメートル以上とし、底板と側板との接続部にはすきまを設けないものであること。ただし、滑り面をローラ等で構成したものにあつては、滑降に支障のないすきま等を設けることができる。
(六) 滑り面の勾配(らせん状のものにあつては、滑り面の降下方向の中心線における勾配)は、二十五度以上三十五度以下であること。
(七) 減速面は、滑降時の速度を安全かつ有効に落とすものであること。
(八) 側板の高さ(底板の中心線からの鉛直距離。以下この号において同じ。)は四十センチメートル以上、手すりの高さは六十センチメートル以上であること。
(九) 手すりは、底板(地上高が一メートルを超える部分に限る。)の両側に設けること。ただし、側板の高さが六十センチメートル以上のものにあつては、この限りでない。
二 すべり台の材質は、次に定めるところによる。
(一) 底板、側板、手すり及び支持部は、鋼材、アルミニウム材、鉄筋コンクリート材又はこれと同等以上の耐久性を有するものであること。
(二) 耐食性を有しない材質のものにあつては、耐食加工を施したものであること。
三 すべり台の強度は、次に定めるところによる。
(一) すべり台は、底板、側板及び支持部に作用する自重、積載荷重、風圧、地震力等に対して、構造耐力上安全なものであること。
(二) 積載荷重は、滑り面の長さ(らせん状のものにあつては、底板の降下方向の中心線の長さ)一メートルにつき一・三キロニュートンであること。
(三) 側板及び手すりは、底板、支持部等主要構造の部分に固定するとともに、使用に際して、離脱せず、かつ、強度上安全なものであること。
四 すべり台には、次に定める事項を、その見やすい箇所に容易に消えないように表示するものとする。
(一) 種類
(二) 製造者名又は商標
(三) 製造年月
(四) 長さ
(五) 勾配

建築には、多くの関係法・基準・規則などがあります。
「知らなかった」では、後で大きなトラブルになりますので注意です。

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