農地に家を建てるPart2「農振除外申請+農地転用+その他の申請手続き」と申請期間

「甲府市内にある農地に家を作りたい」お付き合いのある建築施工者から相談がありました。
簡単に農転が出来るだろう??
土地の地主、建物の建築主、施工者は、簡単に考えていました。

ぶどう畑

たわわに実る桃

田んぼ
昨日のブログにもUPさえて頂いた農転の農地法は、目的に「農地がむやみにほかの用途に転用されることを防ぎ、農地を守ることにある」とUPしているので、まずは弊社でその敷地にどんな関係法が該当するのかを確認・調査したうえで報告しますとの返答です。
下記にUPする報告書が、その内容です。
工事着工できるまでに、6つの申請手続きと申請期間が1年4ヶ月が必要です。

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住所:甲府市〇〇〇
都市計画区域内 区域区分非設定区域
市街化区域でも市街化調整区域でもない都市計画区域。
法律上は「区域区分が定められていない都市計画区域」という。
地目は「畑」
基本は、農地に住宅を建てる事が出来ません。
その為、地目を農地から宅地に変更する必要があります。

1.農振除外
農用地区域に含まれる農地は、農業以外の目的(住宅や商業施設・駐車場など)への転用は制限されていますが、やむを得ず転用する計画がある方の農用地区域からの除外の申出を行います。
甲府市の場合、申請期間は毎年5月中旬から6月中旬の年1回。

2.農地転用
「農地法第5条許可申請書」です。
市街化区域の場合は転用の届出が、市街化区域以外の区域の場合は転用の許可申請が必要となります。
(計画地は、後者の市街化区域以外の区域に該当するので、許可申請になります)
●届出は随時受け付けており、1週間程度で受理通知書を交付します。
●許可申請は毎月10日(10日が休日の場合は前の平日)が問題がなければ翌月の10日頃には許可書を交付します。
今回の申請地は、農振除外時の敷地面積と計画敷地面積に違いがあります。
事前に農業委員への確認も必要となります。

3.都市計画法 開発申請(申請敷地面積に注意です)
甲府市では、区域区分が定められていない都市計画区域(笛吹川都市計画区域)内にお
いて、開発面積が300㎡以上の開発行為において、都市計画法に基づく開発許可申請
が必要となります。

4.国有水面
 計画敷地と道路に水路?側溝??があります。
これが水路の場合は、河川に係る国有水面の付け替えに関する
「国有水面使用許可」が必要になります。
ただし、側溝の場合や既存の床板がすでに申請許可を受けている場合は、この限りでは
ありません。
申請期間は約1ヶ月。

5. 国有水面使用許可を受けた場合は、
建築基準法第43条ただし書き申請が必要になります。
   申請期間は、約1ヶ月。
   
6.建築基準法第6条における建築確認申請.
上記の申請手続きの許可書を添付して、建築確認申請書の受付になります。
  申請期間は、2週間。

詳細には、各資料を準備の上、関係各部署への事前相談が必要になります。
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上記の内容における申請書類や設計図の作成期間は別途プラスになります。
上記の建築主は、子供の小学校の入学に合わせての新築としていましたが、計画が大幅に変更です。
このように関係法は、建てる場所・建物用途によって大きく変わります。
だからこそ、出来るだけ早めにご相談下さい。
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