鉄骨造の溶接部 超音波探傷試験で不良ヶ所

鉄骨造建築の主要構造部の鉄骨の溶接部などに、不良がないかチェックする「溶接検査」があります。
この検査は、1998年(バブル期の頃)の鉄骨造の不良から改正建築基準法が施行され、鉄骨製作会社が行う「自主検査」とは別に、第三者に委託し検査を行う「第三者検査」で行われています。
その検査内容を、設計監理者の吉野聡建築設計室 吉野が確認します。

超音波探傷試験は、鋼材に超音波を伝搬させ反射した信号を受信し、きずの位置や大きさを測定する試験方法です。
手法は大きく分けて垂直探傷法と斜角探傷法があり、垂直探傷法は試験面に対し超音波を垂直に伝搬させる方法です。
斜角探傷法は試験面に対し超音波を斜めに伝搬させる方法です。
今回の試験は、参考に鋼材と鋼材を不良溶接で接合した部材の確認です。

鋼材と鋼材の不良溶接
参考に行った鋼材と鋼材の不良溶接

溶接部の超音波探傷試験
溶接部の超音波探傷試験

溶接部の超音波探傷試験 不良ヶ所
溶接部の超音波探傷試験 不良ヶ所(赤い□)

実際の鉄骨造の建築で構造材の不良溶接が確認されたときは、ただしく補修を行います。
「表面欠陥の場合」
表面欠陥の一般的な補修方法はまず、本溶接と同種の溶接棒で肉盛りし、その後グラインダで完成させます。
このとき、母材に傷をつけないように注意する必要があります。
また、品質に影響を及ぼすおそれがある場合は接合部を除去して補修します。
「内部欠陥の場合」
内部溶接ではガウジングで溶接部をしっかりと取り除いたあと、本溶接と同様に再溶接を行います。

鉄骨造には大きく分けて2つの接合方法があります。
1つは高力ボルト接合、2つめが溶接接合です。
その溶接には「隅肉溶接、突き合わせ溶接」があり、それぞれに基準があります。

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