「1:1:√2」建築現場で使う三角関数

建築の工事現場で初めに行なう「遣り方」(やりかた)

水盛り・遣り方(みずもり・やりかた)とは

工事を着手する前に、 建物の正確な位置を出す作業のことで、

別名、丁張り(ちょうはり)とも言います。

遣り方

水盛り・遣り方は

まず、設定GL(基準となる地面の高さ)を決め、

約1.8m間隔に水杭(ミズグイ)を立て、

水平ライン(基礎の上端の高さ)を記し水貫(ミズヌキ)でつないでいきます。

水杭と水貫が動かないように、

筋交い貫(すじかいぬき)を斜めに打ち付けて固定します。

更に水貫と水貫の間に水糸を張って、基礎(建物)の中心線を印します。

現在の水盛り・遣り方は、レーザーによる位置出し器を使って直角や水平を出しますが、

レーザーが普及していない頃は、原始的な方法で正確な直角や水平を出していました。

それはサイン・コサイン・タンジェントの三角関数です。

その1つがこれです。

1:1:√2

1:1:√2

ルート2は「ひとよにひとみごろ」

1.41421356ですね。

そして、基礎の周囲に木枠を組みます。

これは現場でのものさしとなり、基礎の位置や高さ・大きさの基準になります。

遣り方1

壁の中心線となる緑のテープの周囲に設ける遣り方

遣り方2

釘の中心に壁の中心線がきます。

この遣り方が全ての基準になりますので、しっかりとレベルの確認や建物位置の測量を行なって建築工事のスタートとします。

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