賃貸マンション 換気フード付きガラリの「防火ダンパー」

建築の外壁にアルミやステンレス製の丸いものを見たことがあるかと思います。
それは「換気や給気フード」です。
外壁にある換気フード
甲府市内にある賃貸マンション。赤〇が換気フードです。

換気フードとは??
室内の空気を外部に換気する為の部材の一つで、外壁面に設置します。
そしてそのフードには、羽根板が斜めについていたり(ガラリ)、メッシュシートを設ける事で、外からの雨水の侵入やゴミやホコリが室内に入らないように構造になっています。

ステンレス製換気フード
ステンレス製換気フード200φ

今日のブログは、この換気フードの説明ではなく、この換気フードに設けている「防火ダンパー」についてです。
防火ダンパーとは??
ダンパーとは空気の流れるダクトに取り付け、空気の流れを制御するために開閉させる羽根状や板状の扉のことです。
火災が発生した際、排気ダクト内の温度が上昇した場合に、ダクト内の延焼拡大を防ぐために自動的に閉鎖する弁のことで、換気設備のダクト等が準耐火構造の防火区画を貫通する場合において、設置が義務づけられています。

換気フード 防火ダンパー 開

換気フード 防火ダンパー 閉
建築基準法に定められた「延焼の恐れのある部分」において開口面積が100cm2以上の場合、防火ダンパーの設置が必要になります。
では、どのようにしてこのダンパーが閉まるのか??
下記の種類があります。
①防火ダンパー(ファイヤーダンパー、FD)
 ダクト内の温度上昇により、ヒューズが溶断し、閉鎖するタイプ
②風量調整付防火ダンパー(ファイヤーボリュームダンパー、FVD)
 防火ダンパーに風量調節機能がついているタイプ
③防火ダンパーに風量調節機能がついているタイプ
 火災による煙感知器の発報に連動して閉鎖するダンパー。
 防火ダンパーの機能もあわせもつ
④煙感連動防火ダンパー(スモークファイヤーダンパー、SFD)
 火災による煙感知器の発報に連動して閉鎖するダンパー。
 防火ダンパーの機能もあわせもつ
⑤消火ガス圧連動ダンパー(ピストンレリーザーダンパー、PD)
 消火設備の放射と連動し、防火区画を形成するために用いられるピストン式のダンパー

上記の換気フード及び防火ダンパーが設置されている建築は、1994年(平成6年)9月に竣工されている甲府市内にある賃貸マンションで築30年が経過しています。
換気フードの設置状況を確認しながら、防火ダンパーの設置・動作状況の確認です。

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